和食の食べ方を知れば、美しくなれる

「和食の食べ方を知れば女性はもっと美しくなれる」という本を読みました。

 

著者は、オーストラリア人のエリカ・アンギャルさん。

エリカさんは、 高校時代に日本に交換留学で来日。
滞在先が当研究所ちかくの大分県・日田市だったということも著者を身近に感じ、読んでみようという動機になりました。

 

交換留学後、シドニーで健康学と栄養学を学んだ後、日本の食文化への貢献を重ねています。
2004年から8年間、ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントを務め、ミスユニバースに美しくなるための栄養を指南。
現在も日本食をつうじた美の追求を研究テーマに活動されています。

長くなりましたが、下記いつもの読書メモです。
ご覧の皆様に和食のすばらしさを再発見していただければ幸いです。
外国人の新鮮な視点も盛り込まれた良著でした。

 

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一汁三菜の食事は糖質だけではなく魚屋大豆製品などのタンパク質も同時に取るため血糖値が急激に上がりにくく、
ご飯を食べすぎない限り太る事はありません。ご飯を玄米などの雑穀にしたり、白米に雑穀をまぜたりと工夫すれば、
血糖値はより上がりにくくなります。

逆に現代人に多い、食パンやベーグルなどパンだけの朝食は、腹持ちが悪いのですぐにおなかが空き、
次の食事で食べ過ぎやすくなるため、糖質中心なので急激な血糖値の上昇も招きます。

つまり血糖値の観点からいえば、パン1個だけのほうが、一汁三菜の食事より太りやすいと言えるのです。

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100歳以上の長寿の人の体を調べると「血糖値が低い」「インスリンの分泌が少ない」「中性脂肪値が低い」
という3つの共通点があったと言うデータがありますが、
日本の一汁三菜の食事では、この3つが自然と叶えられ健康で長生きができるのです。

一汁三菜のやら栄養バランスを一品で満たすことも可能です。オススメは具だくさんの味噌汁です。
味噌汁に、野菜摂取と、ツナや卵、豆腐などのたんぱく質もたっぷり加えればいいのです。

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「ゆでる」「蒸す」「煮る」という調理法は、水を使う「ウェットヒート」の調理法ですが、
海外では「揚げる」「焼く」という水を使わない「ドライヒート」の調理法が中心です。
このドライヒートの調理法は、age ES(終末糖化産物)と呼ばれる物質を生成します。

 

AGESは、糖とタンパク質が加熱されると生まれる物質で、体内のほぼ全ての細胞と分子に影響を与えて、
老化を進めるだけではなく、老化による慢性病疾患の一因になるとも言われています。

 

また、体内のAGESの量が増えると、インスリン抵抗性が高まり、糖尿病の前段階の症状引き起こすようになるとも言われているほか、
アルツハイマー病に似た脳内変化が起こることもわかっています。

 

これに対して和食で主に用いられる「茹でる「煮る」「蒸す」という調理法は、
2型糖尿病発症リスクを軽減させることがわかっています。

 

「揚げる」「焼く」と言う調理法を取り入れたグループと、この2つの調理法を避けて
「茹でる」「蒸す」「煮る」という調理法を取り入れたグループでは、
後者はAGESの数値が減り、インスリン抵抗性も低下しました。

 

これに対して前者の方が、体内のAGESがさらに増え、インスリン抵抗性も高くなったのです

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欧米には「リアルフード」と言う言葉があります。
これは、自然の姿に近い、加工されていない食べ物のことで、加工食品の対極にあるもののことです。

例えば、肉や魚、卵はリアルフードですし、米や野菜もそうです。

 

これに対して、インスタント食品やレトルト食品、菓子類などはすべて加工食品ですし、
コンビニなどで売っているものもほとんどが加工食品です。

 

本来の和食はリアルフードの宝庫です。でも最近は、加工食品が増え、手軽にとれることもあり、
そればかりとっている人も少なくないと思います。

 

これらの食品を加工される過程でビタミンやミネラルなどの栄養素がほとんど失われています。
また加工食品は、食品添加物を加えているものが多く、食品添加物は、子宮内膜症や不妊等の婦人科系の病気、
うつ、イライラなどの症状も招くこともわかっています。

 

解毒をするのにも時間がかかり、肝臓にも負担をかけます。精製された小麦や、精製された砂糖は、体に多くの不調をもたらします。

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海外には「グリーンイーティング」という食事スタイルもあります。
これは、できるだけオーガニック食品やリアルフードを選び、
加工食品や精製された食品を避け、オリーブオイルなど体にいい油を取り、
魚なら養殖ではなく天然の魚、肉なら自然の飼育で育てられたものを食べるといった方法です。
この方法も美容と健康に有効です。

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魚を食べることには、健康と美容に良い効果がたくさんあります。
その大きな理由が、オメガ3脂肪酸のdhAやEPAを多く含んでいることです。
オメガ3脂肪酸とは、人間の体内で作ることができない不飽和脂肪酸で、外から補う必要がある必須脂肪酸です。

 

病気や老化を進める原因になる体内の炎症を抑制して、アレルギーを抑えたり、血流をスムーズにしたりして、
コレステロール値や中性脂肪値を低減させたり、脳や神経細胞を活性化したりといった効果があります。

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オメガ3脂肪酸は「揚げる」調理法だと破壊されてしまいますが、
日本では魚刺身として生で食べる習慣があるため、そのまま取ることができます。

 

「蒸す」「焼く」といった調理法でもオメガ3脂肪酸はそれほど壊れません。
ですから魚中心の和食をとっていると自然とオメガ3脂肪酸を摂取することができるのです。

 

魚を週に1回でも食べる習慣がある人は、魚はそれほど頻繁に食べない子に比べて
脳の海馬と言う部分が約14%も大きかったという研究結果もあります。

 

海馬は脳の記憶と学習能力を司る部分なので、海馬が大きいほどアルツハイマー型生のリスクが低くなるとも考えられます。

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日本では、古くからタンパク資源と言えば魚がメインだったため、日本人は魚を分解する酵素をたくさん持っている。

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うまみは、おいしさを引き立てるだけでなく、満足感をもたらして食べ過ぎを抑える効果もあり、ダイエットにも有効です。
また、出汁によく使われるしいたけなどのキノコ類には、明記力を高める成分が豊富です。
化学調味料使うのはオススメしません。添加物が多いですし、神経細胞に作用し、太りやすくなると言うデータもあるからです。

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市販の大量に流通している味噌は無添加と表示されていても、要冷蔵の表示がない場合がほとんどが加熱処理されています。
菌の死滅が目的ですが、酵素の活動も失われ、熱に弱い種類のビタミンやアミノ酸も失われています。
ですから味噌は、スーパーの冷蔵庫にある売られているものを選ぶのが理想的。パッケージに、発酵によって発生する炭酸ガスを抜くための呼吸口がついていることも、菌が生きている証です。味噌のパワーを最大限に取り入れるためにもこういった点にも注目して選びましょう。

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日常的に取る食品は特に買うときに原材料探偵になってパッケージの表示をよくチェックして選ぶことが大切。
値段が安すぎる商品は安価で大量に作れるように添加物をたくさん使っているものが多い。

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海外では乾燥しらたきが、ZEN PASTAと言う名前で売られていてダイエッター中心に大ブーム。
こんにゃくに含まれる食物繊維はグルコマンナンと言う名前で、脂質や糖質などのを吸収を抑え、
血糖値の上昇が緩やかにして、血中のコレステロール値を低下させる効果もあります。

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マインドフルイーティング
最近マインドフルネスと言う瞑想ベースにした心を鍛えるプログラムが流行っていますが、
これは、過去や未来ではなく、今この瞬間に集中すると言うシンプルなメソッドです。

 

人は1日のうちの大半は過去や未来のことばかり考え過ごしているため、
不安や恐れなどのネガティブな気持ちを抱き、ストレスを抱えています。
でも今この瞬間に集中すればそれがなくなり精神が安定します。

 

このメソッドは、アメリカのGoogleやアップル等の一流企業の研修でも取り入れられているということで、日本でも人気が高まっています。
私が進めるマインドフルイーティングもマインドフルネスの1つで、今とってる食事そのものに集中することです。
例えば今食べてるものがどのような色や形をしているかドライな香りがするか、
口に入れたときの食感や、噛んだときの音、、細かく丁寧に話食事に集中することです。

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現代の忙しい日本人女性は、アクセルがかかりっぱなしの状態で、ゆっくり食事をとっている時間もないため、
常に何かをしながらだったり、別のことを考えながらだったりの食事をしている人が多いようです。

このような状態ではマインドフルイーティングどころか、エモーショナルイーティングに走りやすくなります。
エモーショナルイーティングとは、海外ではダイエッターの間でよく使われる言葉で、
ストレスがあったり、感情的に不安定だったりすると、本当はお腹がすいてないのについ食べてしまうことです。

 

ストレスが溜まっていると、甘いものが無性に食べたくなって、食べ過ぎてしまいしまいがちですよね?
これもエモーショナルイーティングで、つまり偽の食欲です。
こんな時は、まずなぜ食べないのか、ほんとにお腹が空いてるのか自分に質問してみてください。
マインドフルネスを毎日10〜15分ほど続けると、脳の形が変わってストレスへの耐性が高まるとも言われています。

 

また、人の寿命をコントロールするとされる「テロメア(染色体をを保護する物質)」を長くする効果や、
DHEAというアンチエイジングホルモンの分泌もアップすることがわかっています。
ぜひマインドフルミーティングで食事をゆっくり楽しむ習慣をつけてください

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リラクゼーションを習慣にして、美の最大の敵、ストレスの解消を

ストレスを感じると、コルチゾールと言うストレスホルモンの分泌が高まると健康に大きな害をもたらします。
反対にリラックスするとDHEAというアンチエイジングホルモンの分泌が増え若々しさをキープできます。
ですから自分なりのリラックス方法を見つけてストレスをためこまないようにしてください。

以上。